
訃報
(株)海青社 宮内久氏に於かれましては、2025年7月5日にご逝去されました。
リグニン関連を含む出版事業を通して諸科学の発展に尽くされた故人の功績を偲び、ここに謹んで哀悼の意を表します。
リグニン学会
室戸世界ジオパーク学術研究助成金に関する募集
助成金の目的:室戸ジオパークを対象とした多様な学術調査・研究の推進及びその成果を地域に還元するため
対象となる研究分野:自然科学、人文科学、社会科学、教育学、自然・文化遺産の保護に関わる研究など
助成金額:1件あたり上限25万円
助成対象者:年齢、職業、所属は問わない。ただし、募集要項2-(2)、(3)を遂行できる者に限る。
応募締切:2024年5月10日必着
応募方法:室戸ジオパーク学術研究計画書、助成金収支予算書 室戸ジオパークHP
本助成に対する問い合わせ先
〒781-7101
高知県室戸市室戸岬町1810番地2
室戸ジオパーク推進協議会
事務局 海老川 真美
TEL: 0887-22-5161
Mail: info@muroto-geo.jp
http://www.muroto-geo.jp/
このたび、第三代リグニン学会会長を拝命いたしました河本晴雄と申します。梅澤俊明初代会長、福島和彦第二代会長の後任としてこの重責を担うこととなり、身の引き締まる思いでございます。両先生をはじめとする関係各位のご尽力により築かれてきた本学会の礎を受け継ぎ、さらなる発展に貢献できるよう、誠心誠意努めてまいります。
リグニン学会は、1956年に始まった「リグニン化学討論会」に端を発し、その後の「リグニン討論会」を基盤として、2018年に設立されました。長年にわたり、リグニン研究の発展と学術交流の場として重要な役割を担ってきたこの討論会の精神を継承し、2022年には日本学術会議より協力学術研究団体としての認定も受けております。学術誌 Lignin を刊行し、学会ホームページならびに J-STAGE 上にて一般論文や総説を広く公開しており、研究成果の発信と知見の蓄積に努めております。また、「リグニン討論会」は引き続き本学会の年次大会として開催しており、5年ごとには International Lignin Symposium として国際会議を主催しております。2024年には京都にて第2回国際会議を開催し、190名を超える国内外の研究者による活発な発表と議論が行われ、大きな成果を上げました。
地球温暖化への対応が叫ばれるようになってから四半世紀以上が経過し、カーボンニュートラルを実現するためには、再生可能な非可食性バイオマス資源、特に木質系バイオマスの活用がますます注目されております。その中心に位置するリグニンも、近年では従来のリグニン研究に加え、材料・エネルギー・環境分野など多様な領域での応用研究が急速に広がりつつあります。これまでリグニンに関わってこなかった方々にとっても、本学会が有意義な情報と交流の場を提供することが、今後の重要な役割と考えております。
そのような観点から、本学会では年2回の特別セミナーを開催しております。これは会員の皆様には無料でご参加いただける機会であり、高い専門性に基づく議論のみならず、学生やリグニン研究初心者の方々にも配慮した内容となっております。会員外の皆様にも広く門戸を開いており、多くの方のご参加をお待ちしております。また現在、「リグニン科学」の書籍刊行も進めており、近く出版の運びとなる予定です。
今後も、従来の自由闊達な議論の精神を大切にしつつ、異分野の研究者、産業界、行政関係者など多様な立場の方々との連携を広げていきたいと考えております。副会長の山田竜彦先生、梶田真也先生をはじめ、理事・評議員と力を合わせ、対話を重視した柔軟かつ協調的な学会運営に取り組んでまいります。
末筆ながら、会員の皆様におかれましては、今後とも変わらぬご支援とご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
リグニン学会 会長
河本 晴雄